– 活用事例 –
河川・湖沼の生物調査
水中に残る生物のDNAから、その生物の生息を確認できます。従来のように実際に生物を捕まえたり、目視で確認する必要がなく、より効率的で正確です。環境に優しい調査ができるため、環境保全にも役立ちます。
漁業資源の管理
持続可能な漁業には魚種の生息状況の把握が不可欠です。環境DNA技術により、分布や資源量を効率的に調査し、適切な漁獲量の設定や資源管理に活用できます。また、季節ごとの変化も追跡(モニタリング)可能です。
侵略的外来種対策
外来種を従来よりも早期に発見でき、被害拡大前に対策が可能です。日本の河川や湖沼では、在来種を脅かすコクチバスやブラウントラウトの監視に活用されており、効果的な外来種管理の手段として活用できます。
希少種の分布調査
発見が難しい希少種の生息範囲を特定できます。その情報をもとに、保護区を設定したり、生息環境を守ったりすることが可能です。従来の調査では集めにくかった深みや池などのデータの補完としても活用できます。
産卵場や産卵時期の調査
水中のDNAの変化から魚の産卵場所や時期を特定できます。これにより、繁殖環境の保護や資源管理が可能です。アユの調査では、DNAの増加を手がかりに産卵状況を把握し、保護対策に活用されています。
遺伝的多様性調査
地域ごとの生き物の遺伝的な特徴や分布を調べることができます。これにより、生物多様性や遺伝的多様性の保全に役立ちます。特に、川が分断される影響やダム建設による生態系の変化を評価するのに有効です。
沿岸域(海)の食害対策
沿岸域において食害により貝類や海藻に被害をもたらす生物の分布も把握できます。これにより、例えば、養殖場や藻場などでは、被害を与える恐れのあるエリアや食害を起こしている魚類の推定にも役立てることが可能です。
海域の生物調査
環境DNAによる生物調査は海の生物にも適用可能です。沿岸域や外洋、アマモ場、魚礁など幅広い環境で生物の分布やその変化をモニタリングできるため、漁業資源の動態把握や適切な保全策の立案に役立てることができます。
– 環境DNA技術を活用するメリット –
①圧倒的な効率性!
従来の生物調査は、網を仕掛けたり潜ったりして生物を捕獲し、一つ一つ同定する必要がありました。しかし、環境DNA技術なら、水を採取するだけで、その場所に生息する生物の情報を一度に取得できます。
②生き物に優しい調査方法!
従来の調査では、魚や水生生物を捕獲して標本として分析するため、生態系への影響が避けられませんでした。しかし、環境DNA技術なら、生物を捕まえたり傷つけたりすることなく、存在を確認できます。
③幅広い分野で活用可能!
環境DNA技術は、河川や湖沼、海洋、地下水、さらには都市部の公園や水路など、あらゆる環境で活用できます。
また、生物多様性の調査だけでなく、漁業資源の管理、環境保全、工事の環境アセスメントなど、多岐にわたる分野で役立ちます。

– 導入事例 –

これまで、北は北海道から南は大分県まで、さまざまな地域で導入されています。特に、河川・湖沼の生物調査や漁業資源の管理、外来生物の侵入状況確認といった分野では、その高い精度と効率性を評価され、多くの自治体や研究機関、企業で活用されています。
導入した漁業協同組合からは、「環境DNAを使えば、水を採るだけで目に見えない魚の動きが分かる」といった声や、「従来の生物調査と比べると、安全に且つ生態系に優しい方法で調査することができるのでとても助かります」といった評価をいただいております。
また、環境保全に関わる自治体の担当者からは、「これまでの調査では確認が難しかった希少種や外来種の動向を、環境DNAを活用することで、迅速かつ正確に把握できるようになった」という声もあり、調査の効率化だけでなく、環境保全への貢献も期待されています。

鱒の未来地図プログラム

大分県 高瀬川

高知県 仁淀川

高知県 仁淀川

福井県 日野川

福井県 田倉川

福島県 熊川

福井県 日野川

北海道 大沼湖

大分県 三隈川

大分県 三隈川

秋田県 役内雄物川

福島県 熊川

高知県 仁淀川

秋田県 役内雄物川

大分県 赤石川

大分県 大山川

兵庫県 淡路島

大分県 赤石川

富山県 庄川

北海道 大沼湖

富山県 庄川

北海道 大沼湖

秋田県 役内雄物川
環境DNAによる調査をご検討されている方へ